無線真空計 コンパクトで無線通信・給電可能

この度、コーデンシは、無線通信および無線給電により、真空容器内外での配線を不要とした無線真空計を開発しました。
また、日刊工業新聞(2025年10月10日)に掲載されましたのでお知らせいたします。
本製品はコンパクトで設置自由度が高く、スマートフォンやパソコンとの通信が可能なため、真空測定の利便性を大きく向上させます。
従来の真空計は、真空中の計測部と大気圧下の制御部が一体化しており、計測部への電力供給や信号受信を有線で行っていました。そのため、フランジなど真空と大気を貫通する部分にしか設置できないという制約がありました。今回の開発では、無線通信・無線給電方式を採用することで、この制約を解消し、設置自由度を大幅に高めています。
さらに、シリコンMEMS加工技術で開発したマイクロサイズの熱電対真空計(マイクロ真空計)を採用し、無線通信・給電部も含めて直径37mm×厚さ14mmという小型化を実現しました。この結果、真空容器内での自由な設置や複数台の同時設置が可能となり、Bluetoothなどの無線通信方式を用いてパソコンやスマートフォンと直接接続できます。これにより、真空装置や真空断熱材などにおける真空測定の利便性が大幅に向上します。